まさか観光地のど真ん中の店が(失礼)、こんなに素晴らしいとは・・・
ドォーモの横の路地を10メートルぐらい入った場所。
というよりも、フィレンツェは実はどの店に入ってもウマイのでは?と思わせた店。
リストランテというだけあってか、テーブルのセッティングや内装。カメリエーレの質に至るまで、それなりの店であったけれど、家族経営なのかオーナーらしきおっちゃんがフロアを仕切っていた。
Ristorante Il Caminetto
入口のメニューでプリモとセコンディは決めていたけれど、アンティパストを悩んでしまい、ここはひとつカメリエーレに、あんたの好きなのはどれよと、聞いて見た。悩んだ時は地元の人間に聞くのが一番。
パン
パンだけではなくて、クラストを薄く焼いたようなものが置いてあって、「おっちょっと違うな」と思わせる。単にグリッシーニ出ないところもいい。期待感を持たせる。
Arancini con ripieno di "Blu del Chianti" €9
揚げたライスボールにキャンティのチーズを詰めたもの。
これは、私が決めたのだけれど、カメリエーレにお褒めに与った一品。ついでにこれも「トスカーナの名物だ!」と言われた。
キャンティというぐらいだから、ワインで有名なトスカーナのキャンティ産のチーズなんでしょう。
ブルーチーズでなかなかいけましたよ。ワインにピッタリ。
イタリア食文化万歳。
Proposta di sapori tipici €10
トスカーナの燻製肉の盛り合わせと、チキンレバーペーストのクロスティーニ(クロスティーニトスカーニ)。
これはカメリエーレにお勧めされた一品。
4種類のトスカーナ産の燻製肉と、これまたトスカーナ名物のチキンレバーのクロスティーニの盛り合わせ。
Ribollita €8
言わずと知れた?トスカーナの名物。リッボリータ。
よく、パンのスープとか、パンのおかゆとか言われるもので、香味野菜やニンニクなどとパンを一緒に煮込んだモノ。付いてくるオリーブオイルをドッサリかけて食べるのが良いけれど、これだけで十分おなかいっぱいになってしまう。
Penne al lardo di Cplonnata ed erbette fini €9
コロンナータ村のラルドを使ったハーブのペンネ。
ラルドは当然ラードのこと。ただしただのラードではなくハーブや岩塩なんかと一緒に熟成したのがラルド。これをパンにはさんで食べたりする文化があるけれど、ペンネにこの組み合わせは初めて見たので、こりゃ頼まなければ!と思った一品。日本じゃそうそう食べられない気が。
ラードが程良く溶けて、たとえるなら上品な辛くないペペロンチーノ・・・たとえになってないか。
シンプルな味ですが滋味豊か。
Bocconcini di coniglio alla Vernaccia di San Gimignano e finocchietto selvatico €16
ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノの一口大に切ったウサギとホワイトフェンネル、ワイルドフェンネル。
ウサギですウサギ。これをフェンネルと香味野菜とで煮込んだような料理。
ウサギは鶏肉の笹身や胸肉のような感じで、あっさりしている。うまいけれどちょっと飽きる(笑)
でもこういうのも日本ではなかなか食せないしいい経験、しかも2000円程度で。
Lombatina di vitello in crosta di patate e pomodori €18
ロンバティーナ。トスカーナ風子牛のステーキ。
それにトマトとポテトのスライスがドッサリ載っている一品。
ビステッカもうまいけれど、こちらも負けず劣らず素晴らしい肉の味。
柔らかく赤みがそれほど好きいではない同行者もさすがは骨の周りの肉!と喜んで食べていた。
さらに、この乗っているポテトのうまいこと。イモってこんなにおいしかったっけ?というぐらい。生とホクホクのちょうど中間ぐらいの火の通りで、歯ごたえが素晴らしかった。
ドルチェはどうよと聞かれたもののさすがに無理。
とりあえずエスプレッソと同行者が紅茶を頼む。
ついでに「グラッパ」ある?と聞いてみたら、「あるよ!まってな!」(的)と言われたので、待っていると一本の瓶を持ってきた。英語で説明してくれて「トスカーナのグラッパ、お勧めだよ」(的)なことを言うので、それをもらってチビチビ。至福の時。
まあ、こんなカメリエーレも素晴らしかったし、味も素晴らしかった、少々高め?とはいえ、出で来るものは、その値段を凌駕していたので、何も文句がない。
場所が分かりやすいので、ツアーで行った方にもお勧めできる店。
Ristorante Il Caminetto
レシート
さすがリストランテ?というべきかサービス料10%が入っていた。まあそんなものでしょう。
問題なし。なんて思っていたらコペルトもパーネも無いわけで、良心的じゃないか。
水€2.5、ワイン€5.5、グラッパ€3.5
フィレンツェで食事に悩んだらどうぞ。
▼驚きの立地